転職活動を行う場合にはもちろんブラック企業は避ける必要があります。
それでもどうしても面接等でブラック企業であることを見抜けずに、入社してから『うわ、ブラック企業だったORZ』と気づく場合もゼロではありません。
特に最近はブラック企業の手口も巧妙化しているので、事前情報や面接の中で見抜くのはなかなか難しかったりします。
またブラック企業までいかなくても面接時に聞いた条件と実態が違いその違いはどうしても譲れないという場合もあるでしょう。
その場合にどうすることが最善なのかをご紹介していきます。
・ブラック企業に転職したあなたがまずすべきこと
・辞めるなら訴える。懲戒解雇処分にすると言われたときの対処法
・給与が激増した例も!労働基準監督署に相談する複数のメリット
・ブラック企業を辞めた後にすべきこと
ブラック企業に入社してしまったあなたがまずすべきこと
もしあなたがブラック企業に入ってしまった場合にまずすべきことは1日でも早く退職するということです。
例えば1週間以内にやめればあなたが会社に入社していたという記録になる社会保険(厚生保険、健康保険、雇用保険)や厚生年金の手続きを会社がまだしていない可能性が高いので、入社してすぐに退職をしたことを履歴書に書くこと無く転職活動を再開することができます。
1週間以上会社に在籍し、社会保険(厚生保険、健康保険、雇用保険)や厚生年金の支払い手続きがされた後に退職した場合は履歴書に就職したことを書く必要があるので短期間で退職したことがわかってしまいます。
よって、入社した会社がブラック企業だと確定し、やめたいと思った場合は可能な限り早く辞めて、短期間で退職したという記録を残さないようにすることをお勧めします。
もしなかなか自分でやめるという方法を取れない場合は、退職代行サービスを使ってプロに任せるということをしても良いですね。
退職代行は退職に対するプロなのでかなりスムーズに退職を行なうことができます。
⇒退職代行の詳細についてはこちらのサイトを見てみてください。
労働基準監督署に相談する。
入社から1週間を超えてしまったり1週間ではなかなかブラック企業かどうかの判断がつかず退職の決断が出来なかった場合は労働基準監督署に相談をするというのも一つの方法ですね。
労働基準監督署は労働環境での法律違反を監視している組織です。
よって、あなたが入社した会社が労働法に法律違反をしている疑いがあると労働基準監督署が判断した場合は会社に調査が入る場合もあります。
そして調査の結果違反があった場合は指導や是正の勧告が行われます。
具体的にどんなことを通報できるかと言うと
- 過剰な残業時間
- 休日が無い
- 休憩時間がない
- 残業代の未払い
- 募集、採用時の伝達事項と実際が異なる
- 同業他社への転職の禁止など労働の契約について
- やめたいのにやめさせてもらえない
といったことを相談できます。
セクハラ、パワハラといったトラブルに関しては、労働基準監督署の管轄ではなく、労働局の管轄になるので本来は労働局に相談を行う必要があります。
ただし、セクハラ、パワハラに対する対策などは労働基準監督署で教えてくれますし、相談が必要だと判断したら労働局のどの部署に行けばいいかなど案内をしてくれますので、まずは労働基準監督署に相談しても良いですね。
給与が激増した例も!労働基準監督署に相談する複数のメリット
もちろん告発したからといって必ず労働基準監督署があなたの会社を調査してくれるとは限らないですし、調査に入って改善の指示が労働基準監督署から会社に出たとしても、結果どれくらい会社が状況を改善するかはわからないです。
しかし、ブラック企業に対して何もしないよりは良いですし、会社が指摘を受けた場合労働基準監督署の指示に従って改善を行う可能性もあります。
実際に通報を行い労働基準監督署が調査に入った結果支払われていなかった給料が支払われ、給料が激増したというケースもあります。
また、ブラック企業に対する対処方法のアドバイスを労働基準法に精通したプロから受けることもできるので、解決に対して多くのヒントを得られます。
具体的に通報を行う前にメールや電話で相談をできるし、守秘義務があるのであなたが通報したと会社に伝わることはまず無いので、安心して活用することが出来ます。
辞めるなら訴える。懲戒解雇処分にすると言われたら?
ブラック企業をやめると伝えた際に会社の上司から
『そんな無責任な辞め方をするなら訴える』
と言われたという報告が結構多いです。
しかし、実際に訴えられるケースは会社のお金を横領していたり、あなたが会社をやめることで億単位の多大なる損害が出るという場合くらいです。
それ以外のケースでは訴えてもまず賠償金を取れるケースは無いです。
そもそも会社を退職する権利は民法627条で報奨されているので訴えられたとしても会社側が勝つことは考えづらいですし、訴えることに対する手間や金銭的なコストが大きく割に合わないので、会社があなたが退職するという程度の理由で訴えることはまず無いです。
また、懲戒解雇処分にすると言われた場合も同じ理由であなたに不利になることはありません。
もし懲戒解雇処分本当にされたとしても不当解雇になるので簡単に処分をひっくり返すことが出来ます。
よって、会社をやめることで訴えるとか懲戒解雇処分にすると言われたときは特に気にすること無く無視すれば良いです。
⇒退職時の損害賠償について詳しい内容はこちら
転職活動を可能な限り早く再開しないといけない理由
転職活動では前の会社を辞めてからの期間のブランクがながければ長いほど面接官はその間に何をしていたのか不審に思います。
ブランクの間に何をしていたのかと面接で聞かれることになり、退職から時間が経つほどどんどん転職は不利になっていきます。
よって、ブラック企業をやめたらできるだけ早く転職活動を再開してください。
そうすることで条件も良いうちに活動していけますし、ブランクが短ければブラック企業に入社する前の転職活動の状況も覚えているのでその流れでスムーズに再開できます。
一度ブラック企業に入ると気持ち的にまたブラック企業に入社してしまうのではないか?と不安になることはあるかも知れませんが、そういった場合も転職エージェントでキャリアコンサルタントにアドバイスを仰ぐなどプロの意見を聞きながら速やかに再開されることをお勧めします。
ブラック企業退職の理由で絶対に言ってはいけないことは?
ブラック企業を短期間で辞め記録が残った状態で転職活動を始めると必ず聞かれるのが、なぜ短期間でやめたのかという質問です。
その際には返答の仕方に気をつける必要があります。
例えば前職がブラック企業だったと一言で済ませたり、会社の不満や上司、人間関係の不満を一方的に伝えると印象が悪いです。
面接官は前の会社の状況がわからないですし、あまりにも抽象的な返答だとブラック企業だったと言うよりも単なる根気がない人だと判断されたり、些細なことに文句をつけるクレーマー気質の人だと判断される可能性もあります。
よって、具体的に月にどれくらいの残業時間があったのかや、休みがどれくらいしか与えられていなく、事前に聞いていた条件とどれくらい内容が違っていたのかなど本当に常識の範囲を逸していたのだと客観的に判断できるように伝える必要があります。
落とされないブラック企業退職理由例
ブラック企業を退職した理由としては例えば『残業が多かった』と抽象的に伝えるのではなく『月に90時間を超える残業時間だった』『休みが月に1度しか無かった』というような具体例を出して客観的に判断できるように伝える必要があります。
客観的に伝えることをせずに漠然とした理由を伝え、その理由が面接している会社にも少しでも当てはまっていた場合、自分の会社もブラック企業だと言われてすぐに辞められてしまうのではないかと考える面接官もいるかもしれません。
よって、どうブラック企業だとあなたが判断して退職に至ったのかを具体的に伝える必要があります。
そして、ブラック企業や上司の悪口を伝えるのではなく、面接時に自分の確認不足もあったことやこういった経験から会社の情報はしっかり確認するようになり、良く確認した結果御社なら間違えないと判断したと伝えたりもできます。
ブラック企業に入ってしまったことをマイナスに伝えるのではなく、そこから何を学んでどう生かしていくのかを伝えていきましょう。
そうすることで面接官はあなたが大した事ではないのにブラック企業だと判断し退職するような人だとは考えないですし、すぐにやめてしまうような根気の無い人だと判断しずらくなります。
上記の点があなたがブラック企業に入ってしまったときにまずすべきことです。
雇用契約書を要求して出さなかったら怪しい。
是非参考にしてみてくださいね。
・できるだけ早く退職する(できれば1週間以内)
・労働基準監督署に相談する
・可能な限り早く転職活動を再開する。
・短期退職の理由を客観的に判断できるように伝える